ブラックスワン(18:38に単語をひとつ訂正)

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内容(「キネマ旬報社」データベースより)
バレエの世界で狂気に陥る女性を描いた、ナタリー・ポートマン主演のサスペンス。バレリーナのニナは、新作「白鳥の湖」でプリマを演じるチャンスを手に入れるが…

サスペンスか・・・。
評判が良いらしいのでかなり期待していたのだけど、なんだか拍子抜け・・・。
以下、内容に触れているので折りたたみます。


最初からいきなりニナが「ちょっと壊れてる女の子」みたいに見えてしかたなかった。
なので、黒鳥を演じる抑圧で壊れていくのも仕方ねーやなって思ってしまう。
そこでもう私の期待した「意外性」が崩れてしまった。
そしてありきたりな母親からの抑圧設定。ホントに良くある話。
で壊れゆく彼女の描写も現実と幻想の行ったり来たりで何が本当?!
ってことを表現していくのなら、もっと徹底的にあいまいにして欲しかった。
あのラストでは彼女の殺人だけでなく、
この舞台じたいがすべて幻想なのでは?って思わせてくれるには弱い。
あんな血だらけで踊れるってことで幻想かも?ってことにしてるのかな。
じゃあこの映画の真実ってのはなんなんだろう。すべて幻想でした〜でおしまい?
実はニナは自傷の結果、黒鳥が終わった段階で(それも無理があるけど)すでに死んでて、
最後の白鳥の場面と観客の喝采は幻想でしたってのだったらまだ納得がいくかな。
あとどうしても分からないのが「血」。これは何の隠喩なのでしょうか。
てっきり処女性なのかと思ってたけど、経験あるって言ってたし。それともありゃ嘘か?
意味がないのなら出し過ぎだろうし、意味があるのなら誰か教えて!
ニナが背中から抜いたのって黒鳥の羽だよね?もしそうならそれももっと生かすべき。
すべてが中途半端で消化不良。

ところで、ネットではこれと「パーフェクトブルー」の相違点が語られているけど、
私にはこれはバレエ版の「ショーガール」!
だって女の世界、それもジャンルは違えども踊りの世界での下克上物語だよ!
監督と男女の関係が必要なんだよ!一緒じゃん!
トップスター(プリマ)が入院しちゃうのも一緒だし。
ノエミ(すぐ主人公の名前が出てくるほど好きな映画★)は壊れることなく幸せになったけど、
ニナにはもうひとつの抑圧、母親がいたからねぇ・・・。かわいそうなことをしたねぇ・・・。

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