ヨコハマメリー

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公開当初、すごく気になっていたこの作品、
昨日、「日本映画チャンネル」で偶然、映画本編放送前の監督インタビューを見つけ、
そのまま最後まで観た。
メリーさんの神秘性を探るというよりもヨコハマの風俗史を捉えているという内容で、
期待していたものとはちょっと違っていた。
証言者の声をただ並べているという点は作り手の主観があまり感じられなくて良かったのだが、
最後の部分は自分としてはちょっと余計だった。
元次郎さんにとってのけじめであるだろうから、彼にとっては大切な1日なのだろうけれど、
「ヨコハマメリー」である以上はそこは観たくなった。
彼女の白塗りの下の素顔はとても綺麗なのだと教えてくれたけれど、
あくまでも「ヨコハマメリーは何者であったのか」で終わらせることは出来なかったのか？
この映画のタイトルが「横浜の戦後風俗史」とか「永登元次郎」だったら納得出来るんだけれど。
証言しているのがみんなえらいクセのある人達ばかりなのは興味深い。
時代に翻弄されて仮面を付けるしかなかった彼女が今はおだやかに暮らしている、
というのは彼女の人間性を尊重する分にはとても喜ばしいことなのだけれど、
「ヨコハマメリー」だからなぁ。しつこいね、私。

五大路子さんの「横浜ローザ」が観たい。