骸骨ビルの庭

骸骨ビルの庭(上)骸骨ビルの庭(上)

講談社 2009-06-23
売り上げランキング : 4922

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
骸骨ビルの庭(下)骸骨ビルの庭(下)

講談社 2009-06-23
売り上げランキング : 4431

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

内容(「BOOK」データベースより)
住人たちを立ち退かせるため、八木沢省三郎は管理人として骸骨ビルに着任する。そこは、戦後、二人の青年が子供たちを育てた場所だった。食料にも事欠き、庭で野菜を作りながら、彼らは命を賭して子供たちと生きた。成人してもなおビルに住み続けるかつての子供たちと、老いた育ての親、それぞれの人生の軌跡と断ち切れぬ絆が八木沢の心を動かす。すべての日本人が忘れられない記憶。現代人が失った純粋な生き方が、今、鮮やかに甦る。

ゴルフの場面はいるのか?すごく違和感があったんだけど。
別資料を読んだところ、「あえて書かないこと」を考えていらっしゃるそうだが、
確かに宮本作品は読み手が解釈して「書かれていない」部分を想像する醍醐味というか
じれったさを楽しむのが良いのであり、私もその放りっぱなしなところが好き。
しかし、今回はちゃんと結論は作ってあって驚いた。そこは書いちゃったんですね。
食べ物が美味しそうだったこと、野菜作りがとても楽しそうであること、
小説の舞台である十三が宮本ワールドにあまりにもハマりすぎていること、
などなど、こう抜き書きすると読後感も良かったような印象なのだが、
トータルに考えるとぼやけてしまっていて、いつも感じる静かな衝撃が得られなかった。
残念&ちょっとがっかり。期待しすぎたのかも。
で、脅迫状を出したのって結局は誰だったの?私、読み飛ばしちゃったかなぁ。