読了

にぎやかな天地 下

にぎやかな天地 下


今回はすっごく読みやすく、すいすいぐいぐいついついで上下を一気に。
おそらく前回読んだ宮本輝本は

  1. 主人公がおっさん(50代ぐらいだったかな)
  2. 物語に添えられている話題の主がゴルフ

だったゆえなかなか入り込めなかったのだが*1今回は、

  1. 主人公が30代男性
  2. 話題の主は発酵食品、つまり食べ物

だからではないかと。
生と死を人間のみならず、微生物もからめて見つめ描かれている。
もちろん、すべてに決定的な結論はなく、
相変わらず読者は物語の中にほっぽり出されたまま終わるのだが、
この余韻がたまらないんだよなぁ。
新聞小説なのに発酵食品の作り方だけで数ページも割いているので、
その部分の日は読んでても小説っぽくなかっただろうなぁと思う。
主人公は結局、蕪鮓の取材はどうしたのかな。

*1:タイトルも忘れた・・・。