Les Enfants de Rabelais

410367105Xラブレーの子供たち
四方田 犬彦

新潮社 2005-08-24
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前書きによればこのタイトルの意味は「食べ物の描写がとても多いフランスの作家、ラブレーを継承しているような食にどん欲な芸術家達」ということらしい。例えば、ウォーホールのキャンベル・スープ、谷崎潤一郎の柿の葉鮨、マリー=アントワネットのお菓子、デュラスの豚料理などなど。これは食いしん坊さんにはめちゃくちゃ買い!ちゃんとお料理を再現して写真まで載っているのだ。どれも美味しそうなのだけど、いちばん強烈だったのは「ギュンター・グラスの鰻料理」。ギュンター・グラスというのは「ブリキの太鼓」の作者なのだが、とすれば瞬時に理解出来るだろう。そう、あのシーン!さすがに再現はあのシーンじゃなくて(当たり前だ)ちゃんとした料理なのだが、でも文中にあのシーンの描写が出てきちゃうので否応でも思い出す...。うげ。もちろん、紹介されている再現料理は美味しそうな鰻料理。他の項目では小津安二郎のカレーすき焼きも衝撃。